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理事長メッセージ


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はじめに

新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより私たちのこれまで当たり前であった日常生活が当たり前でなくなり、社会活動や経済活動に様々な被害をもたらし、今もなお私たちの生活を脅かし続けています。それは青年会議所活動においても同じであり、日々多くの不安や迷いの中、活動せざるを得ない状況となっています。しかし、こんな時だからこそ私たちは今一度、青年会議所の設立趣意書にある「あらためて述べるまでもなく今日の日本の実情は極めて苦難に満ちている。この苦難を打開してゆくため採るべき途は国内経済の充実であり、国際経済との密接なる提携である。」この想いを胸に刻み込み活動していくことが重要です。先輩諸氏がこれまで長きにわたり紡いでこられた情熱や想い、歴史と伝統に敬意を払い、2021年度、徳島青年会議所は、65周年に向けてさらなる結束を固め、目まぐるしく変わりゆく時の中でも、出会いのすべてに感謝して、共に歩むことのできる組織を目指して活動していく所存であります。

メンバー全員で関わる組織活動

理事長メッセージ

 2021年度は1年後に設立65周年を迎える準備の年でもあります。まずは、2017年度、60周年の時に策定した中長期計画をメンバー一人ひとりが十分に理解する必要があります。そのうえで様々な分野の調査、現状把握を行い、徳島青年会議所のあるべき姿、進むべき方向性に相違がないかをメンバー全員で共有し、より良いものにするために、中長期計画をブラッシュアップしなければなりません。そして、日本青年会議所、四国地区協議会、徳島ブロック協議会への出向は、それぞれのステージにおいて多くの出会いや学びがあり、出向者はそこで得た経験や知識をLOMに落とし込むことで、自分自身だけではなく組織の成長へとつなげることが可能となります。また、日本全国のLOMから参加をしていただける、徳島開催の全国JCサッカー選手権大会においても、1人でも多くのメンバーを巻き込み運営することで、出会いの場、交流の場が増え、大きなインパクトを与えてくれるに違いありません。このような一つひとつの機会が65周年に向けた最大のチャンスであるということを、一人ひとりが認識することが重要です。

組織を想い、心を通わせる会員拡大

理事長メッセージ

 地域の未来、子供たちの未来、そして自分の未来を本気で考え、一緒に活動できる人財を見つけることが、会員拡大において非常に重要です。近年、青年会議所における全国的な会員数の減少や平均年齢の上昇が顕著に表れています。それには、様々な問題や原因があると思いますが、私たち自身が本気で会員拡大を行えていないことが、本当は一番の原因なのかもしれません。私たち伝える側が会員拡大の意義や目的を理解していなければ、そこに費やした時間や想いは、単に人を勧誘しただけの意味のないものになってしまいます。メンバー一人ひとりが自信をもって自らのJC活動においてのメリットや魅力を熱く語ることで人の心は動いてくれると信じています。まちづくりやひとづくりをする人財が1人でも多いほど、それは大きな運動へとつながり、その地域に住み暮らす人々から共感や信頼を得ることにつながります。せっかくJCに入会したのに活動の意義や目的を見出せずになかなか参加できないメンバーも少なくありません。入会してもらうことは大切なことですが、その後の活動をしていくうえで、一緒に寄り添い、相互理解を深め、志を同じくすることで、青年会議所に入って良かったと思ってもらうことができるのです。入会した動機は人それぞれ違いがあるとしても、「明るい豊かな社会の実現」というJCの大きな目標へ向けて、メンバー一人ひとりが気概と情熱を持ち、組織全体が同じ気持ちで取り組むことが拡大成功へつながると確信しています。

個の力を結集し、協働するまちづくり

理事長メッセージ

 「十人十色」この言葉が示すように人は様々な考えを持ち、人それぞれに得手不得手があります。1人が得意とする能力を遺憾なく発揮したとしても、個の影響力が伝播する範囲には限りがあります。しかし、それが1人ではなく徳島青年会議所、行政関係、教育機関、民間団体、さらにはその地域に住み暮らす人々へと、共に協働して広げることができれば、まちづくりの可能性は無限に広がります。それが今は、コロナウイルスの影響により人と人、人とモノ、さらには人とまちそのものが分断されてしまい、多くの交流の機会が失われ、従来通りの連携の取り方ではスムーズな協力体制を築くことは容易ではなくなっています。しかし、オンラインを用いた連携の図り方が主流になりつつある今、広範囲においての様々な交流が容易となり、徳島にとっても大きなチャンスであると考えます。だからこそオンラインのメリットを最大限に利用して、一つひとつの出会いを大切にし、その輪を広げ、個の力を結集し、交流の質を高めていかなければなりません。今後もしコロナが終息しなかった場合でも、もしくはその最中であったとしても、また終息していればなお、私たちはコミュニケーションを、そしてコミュニティーをあきらめてはなりません。様々な人と協働し、日常的に人々が出会い、会話が起こる場所の必要性をこの現状だからこそ、再確認することが重要です。

未来を想い、今を生きるひとづくり

理事長メッセージ

 新型コロナウイルスの影響により、これからの生活様式や社会活動は今後大きく変化し、どのような未来になるのかは誰にもわかりません。私たちはそれでも、今後もこの地域に住み暮らし、家族や社業を守っていかなければなりません。徳島は人口減少、少子高齢化社会、自然災害と多くの問題を抱えています。しかし、未来は憂うものではなく、誰かに任せるのでもなく、自らの意思により切り拓いていくものであります。多くの問題を抱えているその反面、阿波踊りに代表されるように古くから人々に愛されてきた文化、豊かな水資源や雄大な自然環境といった世界に誇れる素晴らしい資源、訪れた人々を魅了する多くの観光名所があります。そして、文化や風土を次世代へつないでいくのは紛れもなく人であり、徳島の未来を心から想い、今を生きている私たちなのです。徳島で生きていく青年経済人として、この困難な時に立ち向かう自分なりの「強さ」や「個性」を見つめ直し、この危機に取り組める人をつくることがアフターコロナの地域の道を切り拓くことができると信じています。

想いを共有できる、人を大切にする組織づくり

理事長メッセージ

 JCではよく「失敗してもいい」という言葉を耳にします。確かに失敗を糧に成長することも大いにあるかもしれません。しかし「誰かのため・より良くするため」そのことを真剣に議論を重ねた結果、精一杯努力した過程を経ての失敗でなければそれを糧に成長することは難しいものになります。さらには失敗を過去のものにするのではなく、未来のための反省材料として活用すれば、それは失敗ではなくなり、成功のカギへと変わるのです。組織づくりにおいては、メンバー一人ひとりがお互いを思いやり、コミュニケーションをとることが非常に大切であると考えます。特に歴の浅いメンバーや様々な事情で参加が難しくなっているメンバーにも、自分事として物事を捉えてもらえるように、理事メンバーが率先して気配りすることが大事です。1人の想いやアイデアをみんなで共有し、誰かのためになっているのか、より良くなるための意見を出し合い、時には出てくる不満や違和感を真摯に受け止め、それらを課題とし、前を向いて議論を重ね形にしていく。その積み重ねが人を大切にする組織につながり、おのずと地域から必要とされる組織へと成長すると確信しています。

結びに

理事長メッセージ

 大切な家族がいて、社業がある。そして多くの人に支えられている。私たちがJC活動を行う上で絶対に忘れてはならないものはたくさんあります。まずは、感謝する気持ち、自分自身や家族生活、社業においての大切な時間を割いて活動しているということ、周りの人たちの理解のもと送りだしてくれているということ。だからこそ私たちは、そのことを常に忘れずに、一つひとつの活動を大切にしていかなければなりません。そして、様々な課題に真摯に向き合い、仲間とともに本音で議論し、地域のために真剣に行動していくことが、新しい出会いを引き寄せ、人を思いやる心を育み、周りから信頼される人になるのです。熱い想いを持った私たちの活動は、近い将来必ず、家族のためになり、社業に生かされ、自分自身の大きな成長につながると信じています。